ことし印象にのこったもの

美術では2月に Bunkamura ザ・ミュージアムで見た ≪ルドルフ2世の驚異の世界展≫ を挙げます.よくまあ集めたものだ,という感想には変わりがありません.とにかく圧倒されました.
マンガでは,吉田秋生海街diary 9 行ってくる』(小学館,2018年12月).この 9巻で完結です.ブログには書かなかったのですが,それは,まとまりをつけるための説明的な描写がおおいように感じたためなのですが,あらためて読んでみると,「行ってくる」という標題のとおり,さまざまな人生への旅立ちというモチーフが通底していたことに気づき,やはり感動しました.番外編の「通り雨のあとに」は,まるでちがう短編といってもいいくらい異なる視点からの作品で,こういう作り方もあるのかと,おどろきました.成長したすずの顔を画面内に描いていないのがいいです.