2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

歌舞伎関連の催し

エンパクで《六世 中村歌右衛門展 私の愛したお役》を見ました.歌右衛門丈が演じた役は多岐にわたりますが,今回は「片はずし」を中心に構成しているようです.「先代萩」の政岡や「妹背山」の定高,「加賀見山」の尾上など,格調たかい役(およびその関連…

ことばについて

東京都知事選挙の広報を,新聞にはさまって一緒に配達されたので,入手しました.泡沫候補もふくめて,いろんなひとがいろんなことを言っていますね.なかに「東京から日本を救う」というキャッチフレーズ(?)があるのを見出しました.でも,これだと「東…

久しぶりに美術鑑賞

三菱一号館美術館で マリー=アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン 華麗なる宮廷を描いた女性画家たち》を見ました. 地震いらい,なんとなく気が抜けて,本を読んだりしてもあまり身が入らなかったんですが,こういうときこそ現実をはなれて美の世界に…

快適な(?)住まい

西 和夫『二畳で豊かに住む』(集英社新書,集英社,二〇一一年三月)を読みました.「はじめに」につぎの記述があります. 狭いながらも楽しい我が家、 こんな歌があった。[中略]でも、 狭すぎて暮らせないのでは困る。では、 どのくらいの狭さなら暮らせる…

節電

大震災の爪痕もすこしずつ回復されているようで,なによりです. ところで,節電のための提案なんですが,タバコの自販機をすべて撤去する,というのは,どうでしょうか.日本全国にどれだけのタバコ自販機が設置されていて,どれほどの電力が使われているの…

少女マンガの極致

大矢ちき『回転木馬』(小学館クリエイティブ/小学館,2011年 3月)を読みました. 『りぼん』1975年 4月号から 7月号まで4回にわたって連載されたものだそうです.いかにも少女マンガらしいストーリーや,装飾過剰な絵,斬新なコマ割り,コマのワクを無視…

箱舟

藤子・F・不二雄「箱舟はいっぱい」(*)と武田泰淳「誰を方舟に残すか」(**)を再読しました. 彗星との衝突による地球の破滅がせまっている! そんなときにはデマがとびかい,ひとびとの不安につけこむ詐欺師たちが暗躍します.「箱舟はいっぱい」に登場…

神話と絵画と現実と

大地震という,のっぴきならない事態をつきつけられているときには,なにをするのもむなしくおもえてしまうのですが,そうはいっても,わたくしたちにできるのは日々のくらしをふつうにいとなむことしかないのではないかとかんがえ,中野京子氏の新刊『中野…

文明の脆弱さ

現代日本のわたくしたちの生活がいかに<電力>によりかかっていたか,ということをおもい知らされている,というのが昨今の実情なのではないでしょうか. <電力>がちょっとおかしくなると,スーパーマーケットの棚はのきなみ品切れになり,商店などでも照…

原発

山岸凉子「パエトーン」を再読しました. 山岸氏は神話・伝説に取材した作品をかず多く創作されていますので,これもそういうマンガかとおもってしまうのですけど,パエトーンの物語は冒頭から(タイトルページもふくんで)8ページでおわり,そのあと,山岸…

地震の余波

午前中に西荻窪にいったら,西友ストアは商品調査のためとて臨時休業していました.そのあと,荻窪駅に出たところ,ルミネとタウンセブンとがやはり休業で,西友ストアだけが営業中.ただし食料品売り場はすごい混雑で,レジまえにはおおぜいの客が長蛇の列…

地震

すごかったですね.昨日は車で出かけていて,地震発生の午後3時まえごろには埼玉県のある場所に駐車して,建物のなかに入ったとたん,地震で危険です.外にいたほうがいいでしょう.との係員の声にしたがってせまい建物から出たところ,建物が揺れうごいて…

ふしぎな作風

坂田靖子『ベル デアボリカ 2』(朝日新聞出版,2011年 3月)を読みました.これってどういう物語だったっけ,と,昨年6月刊行の第1巻の内容をまったく忘れていて,どんな設定でどんな人物が出てくるのか,あやふやなままに読み進んでしまったのですけど,…

松苗あけみ氏の新刊

『妄想婦人倶楽部』(実業之日本社,2011年 3月)を読みました. 60歳代の女性を主役とする表題作をはじめ,他の作にも中年〜老年の男女がおおぜい出てきます.といっても,「カトレアな女達」(やその続編の「女たちの都」)のばあさんたちほどひどい容貌で…

石仏

カキコミが一日ずれてしまいましたけど,昨5日に京橋の繭山龍泉堂で六田知弘氏の写真展《雲岡 仏宇宙》を見ました. 大判のモノクロのプリントが,ざらざらとした岩の感触をつたえてくれます.すごいというほかありません.雲岡は中国三大石窟のひとつだそ…

ネタバレ注意

清水玲子『秘密 9』(白泉社,平成23年 3月)読了. 冒頭に浴室のシーンが出てきます.この映像はその後何度か挿入され,これは現実におこった事件を示しているのだとおもって見ていたのですけど,じつは,(ストーリー展開の時間軸からいえば),将来におこ…