2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ことしもっとも印象にのこったもの

美術では永青文庫の「春画展」をあげます.よくも公開してくれた,と,感謝の念がわきおこってくるほどの大胆な企画でした.ただし,展示スペースのためか,あるいはできるだけ多くの作を見せようとのおもわくからか,個々の作品の全体像に接することができ…

希少価値への執念(?)

国立西洋美術館で ≪黄金伝説 古代地中海世界の秘宝≫ を見ました.はるか古代から,ひとびとの「黄金」へのあこがれは相当のものであったらしく,死者への副葬品として用いたり,あるいは権力の誇示としてでしょうか,さまざまな装飾品がつくられてきています…

最近おもしろく読んだ本

宮下規久朗『しぐさで読む美術史』(ちくま文庫,筑摩書房,二〇一五年十二月)読了.宮下氏には,ちくま文庫に『モチーフで読む美術史』とその続編の2冊がすでにありますが,今回は「しぐさ」をとりあげています.「走る」とか「踊る」といった動作,「恥…