2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

桜見物

桜を見物してきました.といっても,実物ではなく絵です.練馬区立 牧野記念庭園記念館での企画展 ≪桜花図譜と牧野富太郎 百年の時を越えて今よみがえる≫ では富太郎が企画したものの完成にはいたらなかった『日本桜花図譜』の原図16点を展示(初公開)して…

元号はどうするのか

天皇の生前退位がおこなわれた場合,称号をどうするかという点についての議論が盛りあがっているようです.しかし,わたくしにはなんとも些末で本質に触れていない空虚なやりとりとしかおもえません.いったい,「生前退位」がなぜ問題となるのかといえば,…

雛飾りあれこれ

中野区立歴史民俗資料館の企画展 ≪おひなさま展≫ を見てきました.ことしは,通常の雛壇飾りに加えて,「おとぎ話や舞楽の一場面を人形に仕立てた「浮世物」と呼ばれる人形」を多く紹介しているとのことです.「高砂」などの縁起物のほか,歌舞伎舞踊でおな…

でたらめな訳にあきれる

きょうの朝日新聞朝刊に「教育勅語」って何?と題するカコミ記事が載っていました.教育勅語についていろいろと解説しているのですが,なかに「「万一危急の大事が起こったならば、大義に基づいて勇気をふるい一身を捧げて皇室国家のためにつくせ」とも書か…

強烈な色彩と緻密な文様

たばこと塩の博物館で ≪丸山コレクション 西アジア遊牧民の染織 塩袋と旅するじゅうたん≫ を見てきました.2008年の春にも同じタイトルの展示があったのですが,サブタイトルは違っていて,今回は絨毯を多く出品しているのが特色です.とにかく大きいですね…

流麗と雄渾と

国立新美術館で ≪ミュシャ展≫ を見てきました.ミュシャといえば,流麗なアール・ヌーヴォー調の美人画や装飾的な花などで知られていますけど,今回の展示では「スラヴ叙事詩」を前面に押しだしています.会場に入るとすぐに,巨大な,高さが6メートルほど…

七宝といっても一様ではない

東京都庭園美術館で ≪並河靖之 七宝 明治七宝の誘惑−透明な黒の感性≫ を見ました.ここ数年,明治期の工芸への関心が高まっていて,並河靖之の作品も取りあげられることが多いんですが,今回の「没後90年を記念する」展示は「初期から晩年までの作品を一堂に…