2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

残酷さをふくんだファンタジー

TONO『砂の下の夢 空の下の緑 1』(秋田書店,平成26年 9月)読了.このところ,日常生活のあれこれに取材したエッセイマンガが多かったTONO氏ですが,今回はうってかわって,奇妙な世界をたっぷりと描いています.なんともふしぎなストーリー,奇々怪々な登…

オリンピックにかんするあれこれ

杉並区立郷土博物館 分館での企画展 ≪1964 東京オリンピックと杉並≫ を見ました.今年が1964年の東京オリンピックの50周年にあたるというので,「区民の皆さんに「1964 東京オリンピック関連グッズ」の募集を呼び掛け」て集まった諸資料を展示しています.オ…

おもちゃの持つ意味

中野区立歴史民俗資料館で ≪特別展 おもちゃ絵とすごろく≫ を見ました.「おもちゃ絵」とは「江戸時代から明治前期にはやった子ども向けの多色刷り木版画」で,さまざまな分野の <モノ> を網羅して示したり,切り抜いて遊ぶこともできたりするような,娯楽…

猫がいっぱい

平松 洋『猫の西洋絵画』(東京書籍,2014年 9月)を読みました,というより,ながめました.平松氏は <絶世の美女> などといったテーマを設定して,それに見合った西洋絵画を選んで解説を付した本をいくつも上梓されていますが,今回は <猫> です.猫は…

吾妻ひでお健在!

吾妻ひでお『カオスノート』(イースト・プレス,2014年 9月)読了.「不条理日記」の続編のようですけど,テーマや技法は多彩をきわめており,どこもおもしろく読めます.というより,圧倒されます.発想の奇抜さ,入念な描写と(手抜きのような)簡潔な絵…

指輪のあれこれ

国立西洋美術館で ≪橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで−時を超える輝き≫ を見ました.橋本氏の指輪のコレクションは2008年に箱根ガラスの森美術館で見たことがありますが,そのときは70数点の展示でしたので,今回はその4倍ほどの規模になります…