さまざまな意匠

文化学園服飾博物館で ≪きものの文様≫ を見てきました.チラシの冒頭に

日本のきものには、世界に類を見ないほど多種多様な文様が表され、表現の方法も具象や抽象などさまざまです。自然と共生する日本人の暮らしぶりは、文様表現にも色濃く反映され、身近な植物や動物はもとより、四季の移ろいや風景にいたるまでを文様としてきものに取り込んでいます。

とあり,まさにこの文章のとおり,多種多様な文様のきものを展示しています.打掛や帷子や帯,こどものきものや,万祝着や袱紗までありました.吉祥文様はわかりやすいですが,和歌や謡曲など古典の知識を必要とするもの,ちょっとひねったもの,謎染めなど,じつにいろいろとあって,見るだけでもたのしく,幸福な時間をすごすことができました.それにしても,こうした文様を布のうえにほどこしたむかしのひとの努力というか,執念というか,緻密なわざにはまったく驚嘆させられます.