戦後70年を期して その2

杉並区立郷土博物館分館で ≪戦争を語り継ぐ≫ を見ました.「杉並区戦後70年事業」として,「分館企画展」と「区民参加型展示」の2部門にわけて展示をおこなっています.分館の企画としては,戦時中の杉並区の様子を地図や年表や写真,当時の道具類(灯火管制用の電球や防毒面など)で示しています.区内に設けられた軍事施設や,空襲を受けた日時や場所などの一覧もあります.「学童疎開」の実態もくわしく調べられており,疎開先で撮影した写真が数多く展示されているほか,記録として(あるいは戦意高揚のため)のこす意図があったのでしょうか,疎開児童たちの映像(スチールではなくムーヴィー)も館内のモニターで流していました.区民参加型展示のほうでは「杉並シナリオワークショップ」という団体を紹介しています.杉並区にかんする物語を創作して朗読するグループだそうです.2011年12月に座・高円寺で公演された「杉並物語2 あけぼの杉の下で 中島飛行機物語−」をきたる8月30日に特別に再演するとか.「戦時中、中島飛行機工場で働いていた方への取材を元につくられた朗読劇」とのことで,チラシに「零戦のエンジンをつくった中島飛行機工場が、かつて杉並にあったことを知っていますか?」とあり,こうしたことも「語り継」いでおかないと,忘れられてしまうかもしれません.いつもおなじようなことを書いていますけど,若いひとたちにぜひ見てほしい企画です.