怪人(?)列伝

LIXILギャラリーで ≪ニッポン貝人列伝 時代をつくった貝コレクション≫ を見ました.日本では古くから貝を食糧として捕獲し,その殻も捨ててしまうのではなく,螺鈿の材としたり貝細工をつくったりと,さまざまに利用してきていますが,科学的な学問の対象とされるのは明治になってからのようです.そんな貝類学に打ちこんだ人々10名をとりあげて紹介し,諸資料を展示しています.恥ずかしいことながら,わたくしはどの人も名前すら知りませんでした.地域や研究方法や残した業績などはまちまちですけど,貝へのあついおもいという点では一致しています.それと,コレクターとしての活動の面がきわめて大きいのも特色といえるでしょう.こういう人たちがいたのかと,認識をあらたにさせられました.が,今回の展示でわたくしがおもしろく見たのは貝そのものです.色も大きさも形もいろいろで,米粒くらいのごく小さいものから十数センチの大きさのもの,丸い形もあれば細長く尖ったもの,なんともいいようのない不思議な形の貝もあります.宝飾品をおもわせるようなところすらあって,見飽きることがありません.