節電

数日前,新聞の投書欄に,テレビの深夜放送をやめろ,という提言が載ったようにおぼえています.たしかに,深夜放送は電力の消費以外のなにものでもなく,節電の「敵」といってもいいような存在にちがいありません.しかし,テレビ局に対してだけ,こういう主張をするのは酷というものでしょう.テレビが(節電のために)放送をおこなわなければ,その間のスポンサーからの収入が途絶えて,収入減となるからです.つまり,テレビ局は節電という現在ののっぴきならない要請を報道しつつ,じぶんじしんは「節電」に反する行動をとっているわけです.そこで提案ですが,深夜放送のスポンサー諸氏が,深夜放送の中止をうったえたらどうでしょうか.つまり,「深夜放送はおこなうな.ただし,以前と同様に宣伝料は支払う」と,テレビ局に申し入れるのです.そしてテレビは終了まぎわに「宣伝広告(コマーシャル)を辞退しながらも宣伝料を提供された」スポンサー諸氏の一覧を画面に大写しにして,「宣伝」すればいいのです.そのほうが,へたなコマーシャルよりもよっぽど宣伝になるのではないでしょうか.もっとも,これだとテレビ局だけがトクするんじゃないか,といわれるかもしれません.ならば,スポンサー料は半額にするとか,いくつかの選択肢はあるかとおもわれます.とにかく,「対費用効果」という,一見合理的な(その実,いやしい)評価基準をこのさい棚上げして,すこしでも今回の震災の救援につながるような行動を(企業には)とってほしいものです.