「国」の責任

今回の大震災(および原発の事故)による直接の被害のほか,この事件によってひきおこされた二次的な事態,たとえば農産物の出荷停止や漁業の操業不能にたいしても国が補償をおこなう,ということが報じられています.たしかに,それは当然のこととおもわれますけど,でも,国が補償するというのは,結局は国民が負担を負わされることになるわけですね.これって「一億総懺悔」とおなじで,「責任」をあいまいに拡散させて,真に責めを負うべきものたちの責任をまぬがれさせ,一方,無辜の民に負担をおしつける,きわめて不公平で欺瞞に満ちた,詐欺にひとしいやりくちなのではないでしょうか.「国が補償をおこなう」の「国」の部分には,まず「自民党」という固有名詞をこそあてはめるべきなのではないかと,おもうのです.すなわち,自民党の歴代の党首や大臣や党員など,自民党の政策を推進させてきたひとびとがその私産をすべてなげうって今回の災害に対処すべきです.なお,ここにいう「自民党」は現在の自民党を指すだけではありません.民主党なんかも,おなじ穴のムジナですから,同罪です.
さらに,原発にたずさわってきた連中の責任も明確にすべきです.原子力安全委員会というのも,いったいなにをしてきたのか.たんにそういう名目だけのポストに就いて報酬を受けるだけだったのではないでしょうか.まさに,こいつらは税金泥棒です.こんなやつらといっしょに,「国」の名のもとに,「補償」の一端を引きうけさせられるのはまっぴらです.