海老蔵復帰

海老蔵丈が9ヶ月ぶり(?)に新橋演舞場の七月公演に出演したそうです.「待ってました」の声がかかったなどと,新聞は好意的に紹介しているようですけど,はたしてそれでいいのかどうか・・・.こういう報道のウラには,松竹からのはたらきかけがあったのではないかと,わたくしはかんぐってしまいます.おめでたい興行にケチをつけるつもりはありませんけど,事件の経緯の特殊性ゆえに,単純にはよろこべません.謹慎期間中は基礎的な稽古に身を入れていたとのことですけど,それでいわば「ミソギ」をはたして元のとおりになったのか,といえば,それほど単純ではないようです.今回の事件にたいして,どのような姿勢をこれから(舞台において)とるのか,あるいは犬丸治氏が『市川海老蔵』(岩波現代文庫,2011年 4月)の増補部分(とくに「エピローグ」)で提起された問題にどうこたえていくのか,見守りたいと,おもいます.