初春の見物

江戸東京博物館の常設展示室で ≪浮世絵の中の忠臣蔵 江戸っ子が憧れたヒーロー≫ と≪笑う門には福来る≫ を見てきました.忠臣蔵を描いた浮世絵類は数限りなくあるでしょうが,本展では4章にわけて79点の資料を展示しています.圧巻は第3章「歌川国芳「誠忠義士伝」の登場」で,50点の浮世絵を一挙公開しており,赤穂義士47名のほか,勘平と塩谷判官と師直までいます.さまざまなポーズを描きわけているのが,さすがですね.国芳は「誠忠義士肖像」というシリーズもてがけていて,そのうち4点をならべていますが,こちらはややトーンが異なります.西洋画のポーズをとりいれていることが考証されているそうで,そんなことも影響しているのでしょうか.「化物忠臣蔵」も出しておいてくれたら,さらにおもしろかったとおもうんですが・・・.≪笑う門には〜≫のほうは,こどもたちのあそびや七福神や招き猫や福笑いなど,タイトルのとおりのおめでたいものをとりそろえています.初春の企画としてうってつけですね.昨日と今日は常設展示室の入館が無料ということで,おおぜいの人でいっぱいでした.わたくしのような貧乏人にとって,とてもありがたい措置です(笑).