さすがフランス王妃

森アーツセンターギャラリーで ≪マリー・アントワネット美術品が語るフランス王妃の真実≫ を見てきました.フランス革命で断頭台の露と散ったアントワネットへの関心は日本でも高いのでしょうか,会場内はかなり混雑していて,最後まで見るのにけっこう時間がかかりました.老若男女おおぜいの入場者のなかでは,女性客のほうが多かったようです.フランス王太子(のちのルイ16世)との結婚あたりから始まって,37歳の若さでの死まで,13のセクションに分けての展示になっています.絵画や版画,家具や調度品,磁器・漆器など,200点あまりの資料が集められており,その多彩さに圧倒されます.家具類はじつに豪華ですね.装飾過剰じゃないかといいたくなるくらい,花々や動物を散らしたり取りいれたり,フランス王家のひとびとがこんな環境のなかで生活していたということに,むしろ呆れてしまうほどです.マリー・アントワネットにかんしては中野京子氏や石井美樹子氏の本などである程度の知識はありましたけど,肖像画や愛用品の実物に接すると,ひとしおの感慨をおぼえます.