強烈な色彩と緻密な文様

たばこと塩の博物館で ≪丸山コレクション 西アジア遊牧民の染織 塩袋と旅するじゅうたん≫ を見てきました.2008年の春にも同じタイトルの展示があったのですが,サブタイトルは違っていて,今回は絨毯を多く出品しているのが特色です.とにかく大きいですね.長さが3メートル以上のものすらあります.そして色彩が強烈です.青や赤の派手な色合いにはまったく驚かされます.もっとも,白や薄茶をベースにした落ち着いたものもあるのですが,そこに描かれている装飾文様はどれも手のこんだすごいものばかりです.鳥や花,菱形や三角形といった図形,生命の樹のような象徴的な文様など,これらをつくりだすにはどれほどの手間がかかったのでしょうか.文様のかたちがいささか歪んだものもあり,また,染料の質が一定していないのか,あるいは経年変化か,色が変わっている部分もありますけど,かえって,そこに手づくりの温もり(とでもいったらいいでしょうか)が感じられて,おもしろく見ました.