変れば変るもの

杉並区立郷土博物館分館で ≪記憶を紡ぐ 天沼弁天池があった頃≫ を見てきました.チラシに「郷土博物館分館は、天沼弁天池公園とともに開館し、このたび10周年を迎えます。当展示では、天沼弁天池があった頃から現在の公園となるまでの変遷を紹介します」とあって,古い地図や写真にはじまり,弁天池にゆかりのあったひとたちのことや,近郊を描いた絵などを展示・紹介しています.昔の弁天池はかなり大きかったらしく,ちかくに割烹旅館や料亭がおかれたこともあったそうです.国木田独歩の『武蔵野』に惹かれてこの地に住みつき,風景画を描いた石山太柏というひとがいた,ということもわたくしははじめて知りました.昭和30年代後半の,池畔で遊ぶこどもたちを写した写真も展示されていますが,40年代になると池の水が涸れはじめ,周辺の環境も変化して,ついには規模を縮小した(現在の)公園が誕生することになったようです.変われば変わるものだ,というのが,とりあえずのわたくしの感想です.