ギッター・コレクション展
千葉市美術館で《帰ってきた江戸絵画 ニューオーリンズ ギッター・コレクション展》を見ました.
日本語を解さぬギッター氏が,じぶんの<目>だけをたよりに蒐集したコレクションだそうです.若冲や蘆雪や白隠や琳派や,いろいろありますけど,ギッター氏の鑑識眼はなかなかのものですね.出展作はどれもおもしろく見ることができました.わたくしの気に入ったものをいくつかあげておきます.
○ 曾我蕭白「蘭亭曲水図」(cat. no. 11)
主題をわざと無視する描きかたに,蕭白の面目があらわれているようにおもいます.
○ 長澤蘆雪「月に竹図」(cat. no. 14)
外隈で描かれたおぼろ月と,前景の濃い墨色の竹の対照がみごとです.
○ 徴翁文徳「竜虎図」(cat. no. 18)
右隻の竹をかじっている虎がすごいです(笑).
○ 源蒅「松に虎図」(cat. no. 57)
虎の毛並みの描写には,まったく驚嘆させられます.
○ 山本梅逸「四季草花図」(cat. no. 63)
右隻中央に描かれているのは薔薇でしょうか.モダンな感覚にあふれています.