明治の明かり

GAS MUSEUM がす資料館で ≪描かれた光 「錦絵にみる明かりのある風景」展≫ を見ました.「明かりから見た文明開化の様子を紹介します」とチラシの案内にあるとおり,明治時代の蝋燭や石油ランプやガス灯などのさまざまな照明器具,およびそれらが設置されている場面(繁華街や劇場など)が描かれている錦絵を40点,展示しています.百数十年前のけしきはこんなものだったのかと,おどろかされると同時になつかしさ(といっても,わたくしがそれをじっさいに知っているわけではないのですが)も感じさせられます.人工の明かりだけでなく,花火とか月の光とか蛍を描いた錦絵があるのもいいですね.おなじ場所の昼と夜(を描いた作)を対比させて展示しているのも,いいです.わずか40点の小規模な企画ですが,見るものにふかい印象をあたえてくれる,すぐれた展示だとおもいます.美術ファンのかた,近世風俗史に興味のあるかたにオススメです.