意外な終りかた

ヤマザキマリテルマエ・ロマエ VI』(エンターブレイン角川グループホールディングス,2013年 7月)読了.「第33話」のラストで,金策をおえてもどってきたお爺ちゃんが風呂場で足をすべらせて湯船にのめりこんでしまうシーンがあるので,これで死んじゃうのかとおもったら,まるでちがう展開がなされていました.後段では,さつきさんまでが異空間にタイムスリップ・・・.ネタバレになってしまうので,これ以上は書きません.ハッピーエンドといっていいんでしょうけど,現代日本の方はどうなってるんだ,という気もします.そうした懸念に応ずるべく,続編(あるいは番外編)が予定されているらしいので,期待したいと,おもいます.この最終巻のなかでは,ハドリアヌス帝が保養地バイアエの浴場から最期にながめた景色がいいですね.見開き2ページ(pp. 160-161)に入念に描かれた「素晴らしい景観」のなかに,古代ローマの建築や彫像にまじって,日本の「たぬき」が置かれているのが,笑いをさそいます.