暗合

このところ,何もやる気にならぬ日々が続いており,本を読んでも中絶してしまうことが多く,そのために読書量もおそろしく減って,プログの更新も滞っていたのですけど,たまたま昨日,中野京子氏のブログで「レオナール藤田のあの「白」の秘密が天花粉にあった」という記述を読んだので,<天花粉>から連想して,坂田靖子氏の「天花粉」を読み返してみました.ほかにも坂田氏の(おもに初期の)作品をいくつか読んでみましたけど,どれもおもしろく,不順な気候からくる倦怠感をはねとばして,充実した時間を過ごすことができました.坂田氏の作品は,けっこうシッチャカメッチャカでわけのわからんところが,いいです(笑).これだけのことなら,あえてブログに書きこむほどのこともなかったのですけど,今日の夕方,小学館から『限定版 藤田嗣治画集ボックスセット』という本の案内が届いたので,これも因縁というか暗合というか,不思議な縁とおもい,書いておくことにしました.藤田の画集は「限定1,000部」で,「印刷での再現は困難といわれた、その乳白色を、最新の印刷技術により再現しました」とのこと.ただし,わたくしは藤田の画集を買うつもりはありません.あまり好きではないことにくわえて,「本体30,000円」というのが高すぎて,とうてい手が出ないからです(笑).