幽霊,妖怪,死人,そして自然

太田記念美術館で ≪怖い浮世絵≫ を見てきました.「四谷怪談」などの歌舞伎に取材したもの,九尾の狐や酒呑童子といった妖怪を描いたもの,凄惨な殺しの場面,さらには幕末から明治の天変地異を伝えるものなど,「怖い」といってもいろいろです.なかで,芳年と芳幾による「英名二十八衆句」がすごいですね.血みどろの残酷絵で,見るのがはばかられるほどです.それにしても,古来からの歴史や説話や伝承に,絵師たち(そして絵を買った民衆たち)が通暁していたことに,おどろかされます.