2017-01-01から1年間の記事一覧

桜見物

桜を見物してきました.といっても,実物ではなく絵です.練馬区立 牧野記念庭園記念館での企画展 ≪桜花図譜と牧野富太郎 百年の時を越えて今よみがえる≫ では富太郎が企画したものの完成にはいたらなかった『日本桜花図譜』の原図16点を展示(初公開)して…

元号はどうするのか

天皇の生前退位がおこなわれた場合,称号をどうするかという点についての議論が盛りあがっているようです.しかし,わたくしにはなんとも些末で本質に触れていない空虚なやりとりとしかおもえません.いったい,「生前退位」がなぜ問題となるのかといえば,…

雛飾りあれこれ

中野区立歴史民俗資料館の企画展 ≪おひなさま展≫ を見てきました.ことしは,通常の雛壇飾りに加えて,「おとぎ話や舞楽の一場面を人形に仕立てた「浮世物」と呼ばれる人形」を多く紹介しているとのことです.「高砂」などの縁起物のほか,歌舞伎舞踊でおな…

でたらめな訳にあきれる

きょうの朝日新聞朝刊に「教育勅語」って何?と題するカコミ記事が載っていました.教育勅語についていろいろと解説しているのですが,なかに「「万一危急の大事が起こったならば、大義に基づいて勇気をふるい一身を捧げて皇室国家のためにつくせ」とも書か…

強烈な色彩と緻密な文様

たばこと塩の博物館で ≪丸山コレクション 西アジア遊牧民の染織 塩袋と旅するじゅうたん≫ を見てきました.2008年の春にも同じタイトルの展示があったのですが,サブタイトルは違っていて,今回は絨毯を多く出品しているのが特色です.とにかく大きいですね…

流麗と雄渾と

国立新美術館で ≪ミュシャ展≫ を見てきました.ミュシャといえば,流麗なアール・ヌーヴォー調の美人画や装飾的な花などで知られていますけど,今回の展示では「スラヴ叙事詩」を前面に押しだしています.会場に入るとすぐに,巨大な,高さが6メートルほど…

七宝といっても一様ではない

東京都庭園美術館で ≪並河靖之 七宝 明治七宝の誘惑−透明な黒の感性≫ を見ました.ここ数年,明治期の工芸への関心が高まっていて,並河靖之の作品も取りあげられることが多いんですが,今回の「没後90年を記念する」展示は「初期から晩年までの作品を一堂に…

スゴイ!というほかない

Bunkamura ザ・ミュージアムで ≪ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力≫ を見てきました.暁斎といえば,奇矯な作風の絵師だというふうに捉えがちですけど,けっしてそればかりではなく,じつに多彩で多様な作品を産みだした非凡なひ…

梅見

梅まつりが開催されていると聞いたので,小金井公園にいってきました.昨日の暖かさとは打って変わって冬に逆戻りしたかのような気候で,かなり寒かったのですが,それでも梅の開花を見ることができました.梅林には20種以上の梅が100本ちかく植えられている…

キリスト教の図像ばかりではない

繭山龍泉堂で ≪六田知弘写真展 ロマネスク≫ を見てきました.フランス,スペイン,イタリア,それにイギリスの教会や修道院の写真を50点ばかり展示しています.建物の全景を写したものもあれば,柱頭の装飾や浮き彫りなどの細部にせまったものもあり,取りあ…

花見

井草森公園にいってきました.西武新宿線の井荻駅ちかくのかなり広い公園です.杉並区の区立公園では三番目の広さだとか.その隅のほうに河津桜が一本,二分咲き程度ながら,すでに開花しています.昨年は二月下旬ごろに見たようにおぼえていますので,こと…

寿ぎのいろいろ

埼玉県立 歴史と民俗の博物館で ≪祝いの民俗≫ を見てきました.ほんとうはもっと前,正月の気分がただようころにいきたかったのですが,いろいろ事情があって,遅れてしまいました.「祝う」ということにはじつにさまざまな面があるんですね.はじめに宝船と…

さすがフランス王妃

森アーツセンターギャラリーで ≪マリー・アントワネット展 美術品が語るフランス王妃の真実≫ を見てきました.フランス革命で断頭台の露と散ったアントワネットへの関心は日本でも高いのでしょうか,会場内はかなり混雑していて,最後まで見るのにけっこう時…

四字熟語

稀勢の里が口上で四字熟語を使わなかったのがニュースとなるくらい,漢字四文字による表現には簡潔で魅惑的なパワー(とでもいうもの)があるようです.たまたま,わたくしも特定の人物にふさわしいことばをおもいついたので,記しておきます. 下司下郎 ア…

さすが伝統芸能

国立劇場がマスコット・キャラに長唄舞踊を踊らせる動画をつくった,という記事を読んで,検索してみました.いくつかのサイトがあるようですが,そのうちのひとつを貼っておきます.https://www.youtube.com/watch?v=Idw8PHP4yCw さすが国立劇場というか,…

今年はじめて買った本

井上章一『京女の嘘』(PHP研究所,2017年 1月)を読みました.なんと評すればいいんでしょうか.おもしろい,としかいいようがありません.

豪華な調度とからくりと

江戸東京博物館にいってきました.昨日と今日は常設展示室の入場が無料なので,常設展示室内での企画展 ≪徳川将軍家の婚礼≫ を見ようとかんがえたためです.が,これを見る前に,江戸中村座の正面を模したところでやっていたからくり人形の実演に接し,まず…

正月らしい催し

江戸東京たてもの園にいってきました.入園者がかなり多いのは,うららかな陽気と,本日(および翌3日)が入園無料のためでしょうか.いくつかの建物に入って内部を見学したほか,箏の演奏を聴き,屋外で太神楽の実演を見ました.太神楽とは初春に獅子舞と…

年のはじめにあたって

型通りのあいさつながら,「新年あけましておめでとうございます」といっておけばそれで済むのが,日本の伝統文化のいいところ(?)ですね.もっとも,初春早々にテロがあったりして,いいとばかりもいっておられません.ことしはどんな年になるのでしょう…